模型車両の紹介:EF6446(7次量産機:中央西線電化開業用)

8月にご紹介したEF64と重連にすべく作成したEF64をご紹介させていただきます。作品は1978年ごろの作品です。

EF64が中央棟線に投入された当初は甲府以東はED61が重連で運用されており、EF64牽引の貨物列車を見る機会は比較的少なかったのですが、ED61重連は70年代後半次第にEF64重連に置き換えられていきました。私が中央東線に列車の撮影によく行った時期は、客車列車が電車化されてED61がEF64に置き換わった後でしたので、EF64でまず思い浮かぶのは重連で貨物列車を牽引する姿です。というわけで前作のEF64と重連を組ませるためにもう一台のEF64を製作した次第です。使用したキットは前作と同じしなのマイクロ製のキットです。

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模型工作:ペーパー製旧型国電製作記 その10(最終回)

この旧型国電製作記も10回目となりました。今回は最後の工程である塗装と細部の仕上げについてご紹介させていただき、この製作記を完結したいと思います。
下記にこれまでの説明をダイジェスト版の動画にまとめましたのでよろしければご覧ください。


塗装はエアーブラシによる吹き付け塗装で行いました。塗料は屋根とプラ製の床板を除きマッハ模型の鉄道調色塗料を使用しています。ペーパー車体ですので市販の鉄道スプレーも使用できますが、私は数十年前から金属、ペーパー車体を問わずこの塗料で塗装をしています。

私が塗装に使用しているエアブラシ機材は今から30年以上前にエコーモデルさんで購入したトーマスデラックスアートセットで、エアーブラシはタミヤスプレーワークスのノズル径0.3㎜です。購入当時使用したエアーブラシはエコーモデルでお勧めいただいたBADGER350で、最近まで使用していたのですが吐出の調整が非常に難しいため現在は使用していません。このエアーブラシは現在でもタミヤで販売されているようで、購入時バジャー のジョイントサイズに合わせた変換プラグも購入しましたが、この変換プラグとバジャーのホースはタミヤのスプレーワークにもそのまま使用できます。

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模型工作:ペーパー製旧型国電製作記 その9

今回は、いよいよ仕上げの段階として細かいディテールパーツ、手すり、配管等のの取り付けを行います。また床下機器を取り付け、車体、下回りとも、あとは塗装を残すのみという状態に完成させるまでをご紹介させていただきます。

晩年の旧型国電は各種の改造を受けており、ナンバー毎に車体の特徴が異なります。市販のキットもナンバー毎に発売される例もあり、完成後の車体のイメージは細かいでディテールをどのような形態にするかで決まるとも言えます。今はネット上に特定ナンバーの写真も多数アップされています。特定ナンバーの車両を作ることもできますが、特定ナンバーとする場合、厳密にはそのナンバーのいつの時代かによっても詳細部分は違います。私は、ナンバーにはこだわらずに自分の好みのタイプで製作しました。

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模型工作:ペーパー製旧型国電製作記 その8

前回までで車体の基本部分が完成しましたので引き続きドア上のウインドヘッダー、テールライト、耐寒型のタイフォン、パンタ台およびパンタ部のランボードでの取り付けを行います。これらのパーツは車体と隙間なく取り付けることが必要なパーツで、取り付け後必要に応じて車体と取り付けた部品との隙間をパテ等で埋める作業が発生するためまず最初に取り付けます。また今回は床板と車体側の床板取り付け板を作成し、台車、カプラー(ドローバー)を取り付けて線路上に編成状態で置けるところまでを行います。

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模型車両の紹介:国鉄9600が牽引する北海道の貨物列車

珊瑚模型店のキットを組み立てた9600とその9600が牽引するために製作した貨車をご紹介させていただきます。

この9600は以前ご紹介させていただいたC62 2とC62 3を製作した少し後に製作したものです。C62が北海道の蒸気機関車の花形スターであれば、貨物列車を牽引する北海道の9600はその対極にある地味な機関車と言えるかもわかりません。そのC62の対極にあるとも言える機関車を製作してみようと思い立って製作したのがこの作品です。9600は色々なタイプの機体があり、当時の雑誌等でも北海道の色々なタイプの機体の写真が多数紹介されていましたが今回はあえて特定ナンバー機とはしませんでした。

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模型工作:ペーパー製旧型国電製作記 その7

今回は前回説明したサーフェサー処理を終わった車体にウインドシル、ウインドヘッダー,雨どいを取り付けて車体の基本部分を完成させる工程を説明します。

使用するペーパーはウインドシル、ヘッダーがラベル紙、雨樋はラベル紙とバロンケントです。これまで作成した作品ではウインドシル、ヘッダーは薄手のケント紙やアート紙を使用して木工用ボンドで貼り付けていたのですが、木工用ボンドを使用して貼り付けるとどうしても木工用ボンドがはみ出てしまい修正に手間取ったり修正しきれずに車体に残った接着剤により車体に凹凸ができてしまっていました。そこで今回から全面的に車体との接着剤には木工用ボンドは用いずにラベル紙を最大限利用して作成することにしました。

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模型工作:ペーパー製旧型国電製作記 その6

前回までで車体が箱状になりましたのでここからは屋根の削りと下地処理に進みます。まず側板から屋根にかけてサーフェサーをスプレーします。これは下地処理(屋根板の目止め)ではなくこの後の屋根Rの削りや前面の凹凸の修正時に削り箇所を目立たせるために行うためなので厚く塗る必要はありません。サーフェサーは最初に紹介したタミヤのファインサーフェサーを使用しました。

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鉄道写真:北東北の鉄道 1982・初秋 vol. 1 (奥羽本線/五能線)

1982年9月に北東北を旅した際の写真を紹介させていただきます。
今回はvol. 1として五能線を主体とした奥羽本線、五能線の写真をご紹介させていただきます。
この時の写真は下記にアップしてありますのでよろしければご覧ください(動画のタイトルが1983となっていますが1982の誤りです。申し訳ありません)。

1982年の大きなイベントの一つは何と言っても6月の東北新幹線の開業です。ただ当初同時開業を予定していた上越新幹線は新中山トンネルの大出水事故により開業が11月に延期となったため新幹線開業に伴うダイヤ改正の規模は比較的小さく、新幹線と同一区間を走る特急やまびこの廃止が主なもので、東北本線のその他の特急ひばり、はつかり等の特急列車はまだ運転されておりました。また東北本線以外の東北地方の列車体系はほぼ新幹線開業前の状態を維持していました。以下はその様な時代の旅の記録です。

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模型工作:ペーパー製旧型国電製作記 その5

前回より大分間が空いてしまいましたが、今回はクハ76の組立てを前面部分を中心に説明させていただきたいと思います。クハ76の前面部分は言うまでもなく湘南型の2枚窓です。この一世を風靡したデザインは今でも一部の車両で見ることができますがその形状を実物の印象通りに製作するのは大変難しいものです。昔発売されていた小高模型のペーパーキットは前面部分は真鍮製のパーツが入っていました。このパーツは真鍮の薄板を絞り加工したパーツで、今でも手元にあるのですが、湘南型の前面は運転台の窓まで表現しているため他の前面に比べて奥行きがあり設計や製造が難しいためか全体的な印象が実物の印象とは異なっており、あまり満足のいくものではありません。とは言ってもペーパーで作るのも難しそうです。今回の製作にあたっても手持ちのパーツの使用も考えたのですが、今回思い切ってペーパーによる自作にチャレンジしてみました。うまくできる自信は全くなかったのですがパーツの印象もイマイチですので同じイマイチになるのならペーパーでの自作にチャレンジしてみようと思った次第です。

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鉄道写真:気動車の混結編成

前回、キハ22の紹介の中で本州の一般型気動車はどこに行っても同じような車両が走っているという事を書きました。これは当時の国鉄に、車両を標準化することにより全国どこでも配置転換可能とするという目的があったからということです。またそのために特急型以外の気動車は10系気動車から当時最新の40系気動車まで、車種を選ばず全て混結可能になるよう駆動制御システムも標準化されていました。このため、車両は地域による差は乏しくてもも列車の編成としてみると全国各地、各時代でその地域に配属されている車種に応じて多種多様な編成の普通列車が走っていました。今回は、私の撮影した写真の中から各地の一般型気動車混結編成をご紹介したいと思います。これから説明する写真とそれ以外の列車の写真は下記の動画をご覧ください。

まずは1970年の八高線で撮影した写真です。キハ172輌の後ろにキハ35が連結されています。当時の八高線にはまだD51が牽引する貨物列車が健在でその撮影に来た際に撮ったものです。車体断面の小さい10系気動車が混結編成の中に入ると、雑多感満載という感じです。

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