前回の記事から3ヶ月以上が経過してしまいましたが引き続きレイアウトセクションお紹介を続けたいと思います.前回までで列車の運行に必須の設備で,計画していたものはほぼ作り終えましたのでその他のアクセサリの製作に入ります.具体的には駅の旅客向けのの設備(案内板,柵等),職員用の設備(照明灯,線路脇に置かれた保守用の資材,作業時の注意表示等),職員及び乗客のフィギュア等になります,その中で今回はその中の旅客用の列車案内表示器や照明灯等,LEDを組み込んだアクセサリを紹介します.これらのアクセサリは表面実装型のLEDの普及により以前に比較してよりスケールに近いものができるようになりましたが,LEDへの給電方法に工夫が必要で事前に構想と詳細設計を確実に行う必要があります.

まずは駅を出発するBR111牽引のLufthanza Airport Expressの動画をご覧ください.
以下,今回製作したアクセサリを紹介します.
<列車案内表示器>
現在のドイツの列車案内表示はLED化され,青色のベースに白で文字を表示している例が多いようですが,今回製作したものは一昔前の機械式のタイプで白色のパネルに発車(到着)時刻,列車種別,愛称,行き先等が表示されるタイプのもので,反転フラップ式と呼ばれるタイプ(いわゆるパタパタ式)です.日本ではこのタイプは見られなくなってしまいましたが,漢字がなくキャラクタ数が少ない欧米では文字数が少ないためまだ稼働しているところがあるようです.
その構造を下図に示します.表示器の支柱は真鍮製で柱の2㎜の角パイプと横梁の2㎜の丸パイプをはんだ付けで組み立ててあります.この組み立ての際には角パイプの中にリード線を通して接続部に設けた角パイプの切り欠きから線を横方向に出しておきます.リード線はAWG#32を使用し,表示器が2機の場合はパイプの中にリード線を2本通して両側に出しておきます.LEDは白色の表面実装型のLEDを使用し,細長く切断した1㎜厚の片面銅張基盤(パターンなしの基板)のパターンをPカッターを使用して図のような形状に剥がし,その絶縁部を渡す形で2個のLEDが直列接続となるように取り付けます.表示器を1本の支柱に2台取りつける場合,カソード側を共通としますのでリード線をLEDのアノード側に,支柱に接続する側のLEDがカソード側となるように取り付けます.
基板が完成したらこの基盤を支柱横梁の所定位置に接着し,パターンの片方を支柱を通したリード線に接続し,反対側のパターンを細い銅線で支柱に接続します,これで支柱部の加工は終了ですのでこの後LED部分をマスキングして全体を塗装します.
表示器本体はプラバンとペーパー製です.枠体は細い枠になりますので金属での製作も考えたのですが近傍に電極がありショートのリスクがあり,万一発生すると場所の特定に時間がかかることが予想されましたのでプラ製としました.枠体は図に示すように上部にLEDを取り付けたベースをはめ込む開口部を設け,取り付け前にその部分からガラスとなる透明プラバンを入れて枠体に接着し,中央部に表示板を取り付けます.表示板は2枚重ねとしてフラップ式の表示を表現しています.表示板の文字はワープロソフトで製作し,コンビニのプリントサービスでラベル紙に印刷しました.このような細かい文字は家庭用のインクジェットプリンタでは解像度不足であるとともに線の周囲にはインクの飛び散り(サテライト)が生じますのでこのような用途には適しません.なお,このような細かい文字で表示を製作する時は活字の1ポイントが0.3514㎜であることに留意すると所望の大きさの文字が比較的簡単に製作できます(これはJ ISの値で外国では多少違うようですが違いは僅かで誤差範囲です).プリンタで正確な寸法が印字されるわけではありませんが大きさを変える際,何ポイント変えればどのくらい喧嘩するかの予測がつけやすくなります.完成した表示器はホーム上に約280㎜間隔で配置しました.なお,この製作したような照明のついた設備はあまり数が多くなるとかえって目障りになりますので最終的には実際に設置しながら間隔や個数を決める必要があります.この時足りなくなると大変ですので私はこのようなアクセサリを製作する際は部品は多めに用意することとしています.

製作中の写真を以下に示します.
本体(支柱)は真鍮製ですが,正確なT字型とする必要がありますのでベーク板を組み合わせたジグを使用してはんだ付けにより組み立てます.

はんだ付けによる組み立て前にはリード線(耐熱電子ワイヤー.AWG #32)を支柱に通しておきます.角パイプの切り欠きを大きめにとってリード線がパイプに密着しないようにすればはんだ付け時にリード線の被覆が解けてしまうことはことはありません...

LEDはPカッターで筋彫りして3つのエリアに分割した銅張基板上に取り付けます,2個のLEDは直列接続としますので極性に注意して取り付けます.

完成後基盤をそ定位置に接着取付け後に配線,塗装を行います.この基板に表示器を取り付けますのでその際基板が傾いているとも見苦しくなります.そのためこの取り付けにもベークライト製ブロックによる簡単なジグを使用しました.

点灯試験中の支柱です.リード線がLEDアノード側に接続されますので制限抵抗はリード線側に取り付けます

列車案内板の文字はレーザープリンタで出力したものを使用します.両面に角穴を開けたラベル紙を貼り付けますので4枚重ねとなります.

列車案内表示器の枠はプラバンから製作し外側を塗装します.塗装は筆塗りで行いましたが内側は塗装せずプラバンの地色をそのまま生かしますので塗装時は塗料が内側に付着しないように注意が必要です.

完成した表示器本体です.この後支柱の基板に接着し,完成となります.

<時刻表・列車編成表.広告掲示板>
ドイツの主要駅ではホームに時刻表と優等列車の列車編成表が掲示されている駅が多くありますが,その案内板にもLEDにより照明を組み込みました.こちらもLEDは細長い銅張基板に固定していますが,こちらの2個のLEDは並列接続とし,給電は両端にはんだ付けした真鍮角パイプで行なっています.時刻表はWEBの素材を利用しましたが,文字は細かくて判読不能です.ただ時刻表は出発時刻を表示しているものと到着時刻を表示しているもので色が異なります(発射時刻は黄色)ですので2枚の時刻表の色を変えるとそれらしく見えます.なお幅の広い案内板はLEDを直列接続で複数個設けてあります.並列接続ではLEDのばらつきにより両者を流れる電流が異なり輝度差が生じる可能性があると言われていますがこのような使用方法では全く認識できませんでした..

組み立てを終えた本体です.この後塗装するとLEDの曲製がわからなくなりますのでレイエウトに取り付け後に配線する場合を考慮して左右の足の長さを変えてあります.

中央部にプラバンをはめ込んだ後基板をEvergreen社製のチャンネル材で覆って完成です.

同様の構造で広告の掲示板も作成しました.
<照明灯>
聡明等はT字型のランプが支柱の両側にあるタイプを製作しました.両側にある2個のLEDは直列接続としますのでLEDの取り付け方向には注意が必要です.支柱は直径2㎜の真鍮パイプを使用します.LEDを取り付ける銅張基板は3分割として中央部のパターンの中央部に穴を開けてリード線を通した後と真鍮パイプにはんだ付けします.そのリード線を片方の電極にはんだ付けし,反対側の電極とは太さ0.15㎜にの高密度ポリエチレン銅線で接続します.この際基板はガラス入りの素材ですのでドリルが摩耗しますので,注意が必要です.私はドリル刃を研ぐ技量を持っていませんので古めのドリル刃を損耗覚悟で使用しました.シェードはプラバンを箱状に組み立てて成形したものをゴム系接着際で取り付けました.

組み立てが終了した照明灯の外観です.

シェードはブラバンをけづって製作しました.組み立て後LEDの部分をマスキングして塗装し,完成となります.

表面実装型のLED各色とも1個10円前後で入手でき,ハンダづけ時の過熱に気をつければ特に取り付けにもぞかしいところもなく比較的簡単に製作できますが,白色やWarm White色のLEDは表示の照明に使用するには輝度が高すぎる感もありますので場所によってはトレーシングペーパーや薄いプラバンで覆う等して輝度の調整をした方が実感的になる場合があります.
以上でLEDを使用したアクセサリの紹介を終わります.この他表面実装型のLEDは,駅終端の車止めのランプの中にも仕込んであります.また,現在使用している照明制御用のm 84デコーダーにはまだ空きポートがありますので,今後駅ホーム上にProceed indicator(日本の出発反応標識)を設置し,信号機と連動させて制御することも検討しています.
これらのアクセサリの製作が終了すると,あとは配線等の”付帯工事”を伴わないアクセサリをレイアウト上に配置していく作業となります.これらについては運転を楽しみながら「気ままに」配置していくという作業となりますのでこの紹介記事はここでひとまず終了し,その進捗に応じて適宜(不定期で)紹介したいと考えています.
最後までお読みいただきありがとうございました.




















































































































