前回の記事、”Zゲージレイアウトの改修(途中経過:その2):市街地の改修作業が終了しました” では改修の終了した市街地部分を紹介しましたが、それに続いて駅部分の改修作業が終了しましたので紹介したいと思います。とは言え、改修は照明のLED化が主体で、新たに追加製作した部分はほとんどありません。したがってこの部分は製作当初の状態とあまり変化はありませんが、ここではその修復後の姿をご紹介したいと思います。
駅構内には3本の線路がありますがプラットフォームがあるのは両端の2本で中央の線路にはプラットホームはありません。線路を覆うドーム屋根はFaller製(#282726:全長約165㎜)を2個繋げて使用していますが、製品は線路2本分の幅しかありませんので中央部で切断して幅を広げ、3本の線路幅に対応しています。ホームの長さは約700㎜で、全長120㎜の27m級客車の5両編成が停車できます。
今回行った駅部分の改修作業は以下の3点です
1. 一部の既存照明のLED化
2.ドーム屋根部のプラットホーム上部への照明の追加
3. 一部のタワーマストへの照明の追加
そのほかは経時的に劣化した部分と破損箇所の修理が主な作業になります。
まずは修復作業について説明します。
<電球のLED化>
プラットホームの照明は今までドーム部分の中央部にに12Vの管球を4個使用した照明(9V点灯)、高架線の壁部分とドーム部分を除いた屋根部にに1.5Vミクロ球を使用した照明、屋根のない部分にMärklinの製品を使用していました。今回ほこのうちのドーム部の12Vの管球とホーム屋根の1.5Vミクロ球を使用した照明をそれぞれ電球色のLEDに交換しました。高架橋の壁面に設置されている照明はLED化が難しかったため1.5Vのミクロ球をそのまま用いて乾電池で点灯させています. ドーム中央部の照明は電球色LEDを2個直列に接続したものを2組、合計4個のLEDに交換し、ホーム屋根部分の1.5Vミクロ球4個は電球色LEDを2個直列に接続したものを2組に交換しました。
なお、特ににドーム部では配線が外部に露出しますのでLEDを組み込んだ部分から台枠への配線の本数を最小にするため、両者とも制限抵抗はLEDの近傍に配置してあります。Zゲージでは全体が小さく、下から屋根裏を見上げる角度にも制約があるため、このように目立たない部分に比較的大型の抵抗を配置することが可能で、これはある意味Zゲージならではの利点ように感じます。
<ドーム部のプラットホーム上部への照明の追加>
改修前のドーム部のプラットホームの照明は上記の照明のほかには高架線に隣接するホームは高架橋の壁に埋め込んだ1.5Vのミクロ球、反対側のホームは壁に取り付けたミクロ球により行っていました。これは外観を重視したためですが、いずれも照度が十分ではないため、今回、ドーム部のホーム上に電球色LEDの照明を追加することとしました。具体的には0.15㎜のポリエステル銅線を用いて3個直列接続した表面実装型の電球色(Warm white)LEDをドームの梁に4組取り付け、制限抵抗は2つのドームの接続部の屋根が透明ではない部分に仕込み、そこから2本のコードを台枠の下に通し、電源と接続しました。この抵抗と電線の接続部には配線が輻輳しておりますが、これも外からはほとんど見えません。
なお、これらのLEDは街路灯用の9V電源とは別の12V電源に接続しています。これは電球色LEDや白色LEDは街路灯に用いた黄色LEDに対して順方向電圧が高く、電源電圧が低いと直列接続を行う場合は制限抵抗値に制約が加わることがその理由です。
<一部のタワーマストへの照明の追加>
今までホームの終端、屋根のない部分はMärklinの製品を用いた照明を行っていました。実際に使用したのは#601231 :Station Light on a Standard Catenary Must 及び#601228 :Station Platform Light 各3個でしたが、このうちStation Light on a Standard Catenary Must 及びStation Platform Light各1個が破損してしまい、補充もききませんでしたので新たにホーム上のタワーマストに黄色LEDを使用した照明を追加しました。具体的には表面実装型の黄色LEDの両極にポリエステル銅線を半田付けし、それをMuarklin製タワーマストに装着してして根本部の制限抵抗と接続したものを製作し、それを所定位置に取り付けました。なおこの照明はプラットホーム以外の線路上2ヶ所にも設けてあります。
以上が今回改修した部分です。前述のように後の作業は経時的に劣化した部分や破損した部分の修復作業となりますのでその作業が終了した状態を写真で紹介します。写真での紹介の前にまずは駅を発着する列車の動画をお目にかけます。手持ちの車両はいずれも10年以上前に購入したものですが、適切なクリーニングと注油を行えば問題なく動きます。
それでは以下、各部を写真で紹介します。
以上、修復後の駅の姿を紹介しました。これでストラクチャー関連の修復はほぼ終了しましたので、最後に線路周りの清掃と修復作業中に破損してしまった架線柱を修復し、今回の修復作業を終了したいと考えております。補足ですが、Zゲージの車両は非常に小さく駆動機構も小さいため線路周りの埃は終電不良の原因となるだけでなく、埃を機動機構巻き込みギア等に挟まると走行不能となり、分解清掃が必要となりますのでしばらく運転しなかった場合には入念な清掃が必須となりますので注意が必要です。
最後までお読みいただきありがとうございました。