改修が終わったZゲージレイアウトの紹介 (2)

改修が終わったZゲージレイアウトの紹介の第2回目として、今回はレイアウトの細部をご紹介したいと思います。前回は実際に運転中に見ている光景をイメージし、55㎜の標準マクロレンズを用いレイアウトの台枠の外側から撮影した写真を紹介しましたが、今回は105㎜のマクロレンズを使用し、レイアウトのより細部を切り取っています。しかしやはりレンズが大きいため、ローアングルからの撮影はできず、レイアウト上方からの写真が主体となります。この状況はより小型のコンパクトカメラを使用してもあまり変わりません。一方、唯一?ローアングルからの撮影が可能な方法はスマホのカメラを使用することす。そこで今回はスマホでの撮影にもチャレンジしてみました。ただ、レンズは本体の端にあり、大きさも小さいものの本体はレイアウトのサイズに対しては大きく、やはりアングルは限定されます。またレイアウトの中にスマホをセットする際には周囲を破損させないよう細心の注意が必要になります。普段の生活の中ではスマホの普及により色々なシーンを気軽に写真で記録できるようになりましたが、ことZゲージのレイアウト撮影に関してはそんなことは全くなくカメラによる撮影より慎重な作業が必要になります。なお、撮影にあたっては厚紙で写真のような固定部材を用いてカメラを固定し撮影しています。このようなホルダで固定しての撮影は以前Model Railroader誌に紹介されていたことがあり、今回のホルダはその記事を参考に製作しましたが、ホルダの幅を限界近くまで狭くしましたので倒れやすく、使用には細心の注意が必要です。ただ、手で軽く押さえることが必要であってもこのホルダを使用することで安定性が大幅に上昇します。

写真での紹介にあたり、まず望遠マクロレンズで撮影した画像とスマホで撮影した画像を一枚ずつお目にかけます。

列車の進入方向から105㎜のマクロレンズで撮影した駅と高架線です.
スマホで撮影した駅に停車中の列車desu. 手持ちの機材ではローアングルからの撮影はスマホのみで可能です. 以下のスマホで撮影した写真は全て縦長の画像をトリミングした画像です.

それではまず市街地の写真から紹介します。

駅前の風景です. バス停は真鍮線, Evergreen社製プラ素材, 透明プラ板からの自作です. 車はMärklin製ですが、現在カタログに掲載されている製品とは色が違うようです. 乗用車以外のダンプやバンもMärklin製ですが、最新版のカタログには掲載されておりません. 
駅前の道路を直進したところの池の畔にある公園です. 電話ボックス, ベンチはEvergreen社製素材と透明プラ板からの自作, 石垣はKibri製です. この一角は街路等に設置に伴いターフとフォリッジを新規としましたので地面や草木の色合いが他の部分と少し異なっています.
駅前の建物の裏手の池の畔にはカフェを作りました. こちらもテーブルや椅子はEvergreen社製素材から作成してます. 日除けは手芸店で購入したリボンで製作してあります。一部の建物の旗もリボン製です.
歩道上にあるKioskと屋台です. KIoskの屋根は建物キットの残材です. 建物キットは型費削減のためか異なる建物でも共通の部品が使用されており余剰となる部品が比較的多いため, それらは自作の建物に活用ができます。屋台はHOの製品の写真を参考に作成しました.
駅前通りから見た公園とリバース線の鉄橋です(iPhoneで撮影)
池のほとりのカフェです. フェンスは建築模型用の素材を利用しています. 経時変化で日除けが歪んでいますが目視では目立たないのでそのままとしてあります(iPhoneで撮影).
池の上から見た公園の風景です(iPhoneで撮影)
ガード下の踏切から見た市街地の風景です. レイアウト上の車はコクヨ製「ひっつき虫」で道路に固定してあります(iPhoneで撮影).

次は住宅地の写真です

Kibriのdevelopment housesは2種類あり、それぞれの製品に同じタイプに住宅が2棟入っています。建物は一部壁の色を変えて変化をつけてあります. フェンスは垣根と柵の2種類のタイプを作成しています. TVアンテナは同じ方向に向けることが必要です.
こちらは煉瓦造りの住宅です. Kibri製でFactory dwelliingsという名称の製品です。こちらも2個セットの製品です.庭にはプラ板から自作したパラソルとテーブルを置いてあります。Zゲージのパラソルは製品がありませんでしたのでHOゲージの真鍮製エアータンクから形状を削り出し、プラ板を熱プレスして製作しました..
住宅街のバス停はEvergreen社製プラ素材, 透明プラ板からの自作です. バス停の隣の街灯はMärklinの製品です.
住宅街にあるベーカリーです. この建物はVollmer製です.
住宅街の一番奥の池のほとりにある建物です. こちらもVollmer製でFarm Cottageという名前の製品です. よく見ると上のベーカリーと基本的な構造は同じで、部品が共通化されていることがわかります. 手前の街灯はMärklin製です.かつてMärklinからは各種の街路灯が発売されていましたが現在入手できるのは1種類(#601231)のみです.池は住宅街側は石垣ではなく、船着場を設けてあります.
池からに流れ込む川のところから住宅街側を見た風景です. 池の水は津川洋行製の水の素というパラフィン系の素材で製作しています.底を油絵の具で着色し, 岸辺に砂を撒いた後水の素を流し込みました(iPhoneで撮影).
道路から見た住宅街の風景です. 垣根はNOCHの製品です(iPhoneで撮影).
線路をアンダークロスして市街地から住宅地に入る道路です. 橋はFaller製を加工したものです.(iPhoneで撮影)

次に駅を含めたエンドレス外側の部分を紹介します。

機関車留置場所の前の資材置き場です. ジャンクは真鍮線等で製作してあります. 材木はマッチ棒, レールはCode55レールです。
ボイラーハウス横に停車しているトラックはKibri製です.
駅の入り口にある信号場風の詰め所です. この建物は上の写真の住宅街にあるKibri製,Factory dwelliingsを2棟用いて2階建ての建物にしたものです.
駅舎本屋中央ととプラットホームを結ぶ高架下の通路です. 位置は プラットホームの列車進入側の端になります. フェンスは建築模型の素材です. 建築模型の素材は模型用材料に比較して比較的高価ですがレイアウトが小さいため使用量は少なく, それほど費用はかかりません。
通路より先の高架下にはショップが並びます. 高架橋の壁には1.5Vのミクロ球を用いた照明を設置しています.
ホームの行き先表示板はPCで作成した表示を写真で撮影し, プリントしたものを使用しています.製作当時はカラープリンタはまだ普及していませんでした.(iPhoneで撮影)
プラットホームの風景です. 屋根の梁部分には今回の改修で追加したLEDが見えます. PreiserのフィギュアはHOゲージのフィギュアをそのまま縮小したものが殆んどです. 費用を抑えるため一部は未塗装品を自分で塗装しています.
ホームの端部から見たプラットホームの風景です
頭端式ホームの終端部です. ホームには建物が隣接しています.
市街地からホームに隣接する建物への道路が線路をアンダークロスする部分です. 英国PECO製のレンガシートとプラ板から作成しました.(iPhoneで撮影)

最後に今回の改修で追加した照明を点灯させたレイアウトの夜景の写真を何枚か紹介し、写真によるレイアウトの紹介を終わりたいと思います。なお、照明に黄色LEDを使用しているためか、夜景の写真はかなり黄色みが強くなりますので一部の画像についてはホワイトバランスをオートで撮影後、色温度を4700Kの蛍光灯の設定に補正しました。

駅の入り口側から見たプラットホームの夜景です.
駅前の夜景です. バス停の照明は白色LEDを使用して変化をつけました.
踏切のところから見た市街地の夜景です.
池のほとりにあるカフェの夜景です. カフェの照明には白色LEDを使用しています.
j住宅地の夜景です. 住宅の照明は製作時の12V米粒球のままとしています. 電球色LEDよりより実物の電球に近い印象です. 電球は9Vで点灯させています.
池のほとりのFarm Cottageの夜景です. Märklin製の街路灯の光が効果的です. Märklin製の街路灯はLEDの明るさがよく考えられて設計されているような気がします.

<最後に>
申し遅れましたがこのレイアウトは2000年のTMSレイアウトコンペにおいて準佳作を頂き、TMS2001年9月号に記事が掲載されています。その後改修作業を行ったとはいえ、紹介したレイアウトは改修部部以外はほとんどその記事を投稿した当時とほとんど変わりがありません。TMS誌上では写真によるレイアウトコンペが現在も続いておりますが、思えば約30年前、応募用のレイアウト写真はリバーサルフィルムで撮影した写真限定で、写真を撮影するためにはマイクロレンズの他に、タングステンタイプのリバーサルフィルムと写真電球(+スタンド)、フィルムの色感度に合わせた色補正用のフィルタが必要で、撮影には結構大掛かりな機材が必要でした。又接写では振動によるブレなどに最新の注意を払う必要がありますが、ブレていないか等の確認はフィルムの現像ができるまでわかりませんでした。今回の撮影はレンズこそ同じマクロレンズを使用しているとはいえデジタルカメラでは三脚さえあればその他の機材は不要で、撮影結果はすぐに確認することができます。またホワイトバランスを自動に設定しておけば自然光でもLED照明下でもシャッターを押せばそれなりに映りますし、撮影後のホワイトバランスの調整も容易です。現在ではレイアウトを写真に撮って鑑賞することは一般的に行われていますがこのように当時はレイアウトの写真を撮影するということはそれほど簡単なことではありませんでした。デジカメの普及がレイアウトを写真に撮影して楽しむという鑑賞の仕方を生み出したということは紛れのない事実のように感じます。
一方、今回撮影して感じたことですが、Zゲージレイアウトは非常に各部が小さいためレンズを設置できる位置が非常に限定されます。今回、この記事を書くにあたり初めてスマホを使用したクローズアップ撮影にチャレンジしましたが、結果を見ると、今まで撮影できなかった角度からの写真が撮影でき、自分でも初めてみるような光景も多数あり、30年近く手元にあったレイアウトで新鮮な感覚を味わうことができました。ただ、撮影した写真を見ると工作力不足による線の乱れや歪みも目立ち、工作力不足を痛感したことも事実です。ただ、言い訳ではありませんが、これらは運転中にレイアウトの外側から目視で見た場合は殆ど気になりません(細かいところは見えません)。以前も書いたと思いますが、やはりZスケールのレイアウトは各部の細密化にはあまり拘らず全体的なバランスを重視して「それらしく」作ることが重要であるということを再認識した次第です。
これで今回の写真によるレイアウト紹介を終わります。最後までお読みいただきありがとうございました。