模型車両の紹介(+鉄道写真):北海道のC62 その2

表題は模型車両の紹介ですが、今回は実物の話からさせていただきます。私は前回ご紹介させていただいたC62重連(C62 3)が完成した後の1989年8月に北海道を訪れ、実物のC62 3と対面する機会に恵まれました。

そのとき撮影した画像は以下にアップしてありますのでよろしければご覧ください。

この訪問の約2年半前の1987年、ちょうどC62重連が完成した頃に、北海道でC62 3を復活させようという動きがあり、C62 3の本格的な運行を目指し北海道鉄道文化協議会が発足しました。その中でSL C623 動態保存基金の募集があり、私も早速募金させていただきました(たった一口でしたが)。

その快速C62ニセコ号の運転開始は1988年でしたが、その年は北海道には行けず、訪問が実現したのは次の年の1989年の夏でした。旅行日程が決まり、早速指定券を購入するためにみどりの窓口に行きましたが運転開始1年後もC62ニセコ号の人気は高く、乗車予定日の列車の指定券発売開始日の昼頃に、みどりの窓口に上り列車の指定券を買いに行った時には上り列車の指定席は満席で、やむなく下り列車の指定券を購入しました。青函連絡船廃止(青函トンネル開通)後初めての北海道への旅行でした。

私はこれより以前に梅小路機関区に動態保存されているC62 2は見ていました。また鶴見線や八高線を走るD51,C58等は実際に写真も撮影しましたがが、やはり実際の本線上で列車を牽引するために待機しているC623の姿はそれとは異なり、迫力のあるものでした。それと同時にその姿は細部まで模型作成時に散々写真で見た急行ニセコ時代のC623とほぼ同じであることも目の当たりにし、復活運転に向けての復元作業に携わった関係者の御努力に頭の下がる思いでした。以下、その時に撮影した写真を模型の写真と交えながら紹介させていただきたいと思います。以下に掲載した写真はYoutubeに投稿した写真と同じであること、ご了解ください。

小樽駅に停車中のC623です。

同じような角度から撮影した模型です

当時はまだ函館本線に51系客車を使用した普通列車が走っており、小樽駅ではED76と並んで停車している光景を見ることもできました。

牽引している客車は5両編成で急行ニセコ時代よりは短いものでしたがそれでも勾配区間では勇壮に煙を吐く姿を撮影することができました。また、列車は現役時代そのままの姿で走らせることを目指しており、外観を見る限り現在のSL列車のようなイベント列車的な装飾は一切ありませんでした。なお、模型は煙突をふさぐことに抵抗があったため集煙装置は取り付けませんでした。この作品に続いてC62重連の牽引する急行ニセコの編成をバラキット組み立てにより製作しましたのでそちらも追ってご紹介させていただきたいと思います。

ボイラー周りやキャブ下の複雑なパイピングも写真で見た急行ニセコ時代とほぼ同じ印象で、模型で目指していた姿がそこにありました。

斜め後ろからの姿です。

この快速C62ニセコ号は諸般の事情で1995年には運行を終了してしまいましたが、昔の急行ニセコを牽引していた頃をイメージして製作したC623が実施に当時牽引していた客車を連結して走る姿を実物で見ることができたことは、模型製作時には全く想像もしていなかったことであり、非常に貴重な体験をさせていただくことができました。復活運転の実現のために多大な努力をされた関係者の皆様に改めて感謝したいと思います。


次回はC62 3に続いて製作したC62 2をご紹介させていただきたいと思います。