鉄道(資料)写真:国鉄一般型客車の細部 <その1:スハ43系>

前回、1980年代に製作した国鉄一般型客車、10系客車のオハフ33、スユニ60、オロネ10の模型と、製作当時撮影した実物車両の写真を紹介させていただきましたが、今回はその頃撮影した客車の細部写真を紹介させていただきます。模型車両製作の参考になれば幸いです。

1980年代初頭、東北新幹線開業前には東京でも、上野駅に行けば東北、高崎、常磐線の普通客車列車を見ることができました。また各地からの夜行急行列車も数多く運転されておりました。これからご紹介する写真は、それらの列車に使用されていたスハ43系の細部を撮影した写真です。

上野駅を出発するEF80の牽引する常磐線の普通列車。 1982.5 上野

<スハ43系>
まずはデッキ部から。以下の写真はいずれも1980.3に上野駅で撮影したものです。

この頃になるとデッキのドアはHゴム支持となっています。その形状は複数あったようで左右の車体でドアの大きさが異なります。
デッキ下のステップは取り付け部が90度ひねられて取り付けられています。サボ受けはウインドシル・ヘッダーの厚さ分車体に対して浮かして取り付けられているのがわかります。また、ジャンパ線が手前にあり、よく目立ちます。
左:スハ43 2294 右:オハフ45 2004
デッキドアにはこのようなタイプもありました。
車掌室側のデッキです。ウインドシル・ヘッダーとデッキ部の凹みの間には隙間が存在します。
オハフ45 2004
車端部車掌室部のアップです。 車掌室窓の下には点検口が設けられています。車掌室から鎖が出ており、この先でブレーキシリンダのテコにつながっています。 オハフ45 2004
オハフ45 2004の反対側です。こちらにも点検口があります。車掌室の窓枠は客室の窓枠より奥まっているのがわかります。ドアの前にはこの列車である常磐線経由普通仙台行きの札がかけられています。

次は車端部(妻板)です

オハフ45 2004の運転席側の妻部です。鋼板屋根ですのでキャンバス押さえはありません。雨樋は1段で電車等と同じ形で縦樋と接続されています。車端部のシル・ヘッダもエッジ部まではありません。
妻部下側です。蒸気暖房用のホースも取り付けられているように見えます。
2段雨樋の縦樋との接続部です。縦樋との接続部は雨樋とは別部材で接続されています。
トイレの窓部分です。中桟の上に帯板が固定されています。
車体中央部の行先札入れです。こちらも車体から浮かして取り付けられています。
こちらの行先札取り付け部は吊り下げ式で車体からフックが出ています。

次は床下です。

電暖装置、蓄電池箱、水タンク周辺です。旧型電車に比較し、長手方向の配管(ブレーキ管)は細く、あまり目立ちません。
ブレーキシリンダーからエアータンクにかけてです。ブレーキシリンダ周りの配管も細いものです。
ブレーキシリンダからでた配管はチリコシ、締め切りコックを経てブレーキ管につながります。帯状の板は配管支えでしょうか。太い配管は蒸気暖房用の配管と思われます。
緩急車ではブレーキシリンダのテコが外側に張り出し、手ブレーキ用のロッドとつながります。戻し用のバネも見えます。ロッドは鎖を介して車掌室のブレーキハンドルにつながります。
これまでの写真とは反対側、弁装置箱、懸垂、給水コック、付属品箱のあたりです。
車軸発電機のあたり。この頃は写真のような放射状のリブの付いた発電機が多かったと記憶しています。
トイレの流し管とトイレの洗面器の流し管。トイレ側洗面器の流し管は単純なパイプ形状です。
急行おがに連結されていた秋田区所属の車両です。弁装置箱に電車と同じではないかと思われる新しいものが取り付けられています。水タンクも原形とは異なるようです。また付属品箱には形式番号が記載されています。発電機からの配管(配線)がよく確認できます。弁装置の配管は両側2本づつあります。
これらの写真を参考にして作成したオハ35です。配管は0.5㎜の真鍮線を使用しましたが。もう少し細く、太さにメリハリをつけても良かったかもわかりません(走らせてしまえばよくわかりませんが・・・)。
上野に向う夜行急行列車 1979.5 東十条

次回はその2として10系客車の写真を紹介させていただきます。