前回までで概要,線路配置,電気関係の紹介と進み,今回からレイアウトの「情景」の紹介に移ります.その前に駅から待機線に向かう機関車と入れ替わりに待機線から駅に向かう機関車の動画をご覧ください.
情景(線路周りとシーナリー)に対する仕様書の記載項目は以下の通りです.線路周りについては製品を加工(着色)内容とバラストの仕様を記載してあります.なお,建造物,信号機,アクセサリ,架線柱等は次回以降の説明とします.
4.情景(シーナリーおよびストラクチャー)の仕様
4-1 レールおよびバラスト
1. レールおよび枕木の塗装
レールおよび枕木の塗装は以下の塗料を用いて行なう
レール:Humbrol enamel paint #186 Matt brown
枕木 :TAMIYA エナメル塗料 XF-10(フラットブラウン)+XF-1(フラットブラック)混合
* レールは塗装前にIMON製密着バインダーを塗布
b) バラスト
バラストは以下の製品を使用する
Heki社製 #3171:Natur gleisschotter H0 Basaltfarben(Natural track ballast H0 basalt colors)
バラストの散布幅は約50㎜とする.
4-2 シーナリー
地面はTomix製シーナリープラスター(#8141)を使用して成形する.地面の厚さは1㎜を目安とする.
地面の成形はプラスターをベース上に流し込むことにより行い地面に凹凸は設けない.
線路およびシーナリーの断面を下図に示す

それでは具体的説明に入ります.
線路はベース上に敷いた厚さ1㎜のコルク板の上にスパイクで固定しています.線路を固定したら塗装前にまずs88コンタクト部分の絶縁を確認します.レールは切断したままでは前後に動いてしまいますのでギャップには絶縁剤(ドライクリーニングのタグを切断したもの)を挟みますが,Märklinのレールはステンレス系の材料を使用しているためか,糸鋸で切断した切粉は磁気を帯びておりレールに吸着します.そのため切粉が残っていると隙間に絶縁体を挟んでも導通してしまうことがあるので切粉の完全な除去と入念な絶縁の確認が必要です.その確認が済んだらレールの塗装を行いますが着色は上に記載したようにHumbrolのエナメル塗料を使用しました.この塗料は入念な撹拌が必要で乾燥時間も長く,取り扱いの観点で他の塗料に比較して手間がかかることが多いものの,金属との密着性は他メーカーの塗料より格段に良くレールのような金属に塗装しても問題なく使用できます.私は20年近く前に製作したレイアウトからずっとこの塗料を使用していますがエッジが多少剥がれることはあっても塗膜が大きく剥離して再塗装に至ったことはありません.塗料はレールを脱脂してプライマー(バインダー)を塗布した後筆塗りで塗装しています.枕木はプラ製ですのでタミヤのエナメル塗料を使用していますが,枕木には離型剤が付着していますのでこちらも塗装前には十分な脱脂が必要です.これらの塗装は線路をベース板に固定後に行っています.

バラストはHeki社の#3171を使用しました.このバラストの商品名はNatur gleisschotter H0 Basaltfarben という名称で玄武岩(Basalt)を模したバラストのようで比較的濃い灰色です.私は明るい色のバラストよりも暗めの色のバラスとの方が車両がより映えるような気がして長年愛用しています.ちなみにHeki社のバラストにはこのバラストより明るめの灰色をした花崗岩(Granit)を模したもの,茶色系の班顔(Porphyr)を模したものがあります.ちなみに日本ではこれらのバラストよりさらに明るい灰色の安山岩のバラストが多く用いられているようです.バラストは木工用ボンドを使用する一般的な方法で固定しました.下の写真はドイツの整備直後と思われる軌道の写真ですが日本の軌道と比較すると枕木とバラストの色の差が目立ちます.

話が前後しますがバラストを散布する前に地面(シーナリー)を製作します.地面にはTomix製のシーナリープラスターを用いてベース周囲に貼り付けた厚さ2㎜の檜角角棒とコルク板の仰いだに流し込みます.地面には凹凸はつけませんので積極的に凹凸はつけずにデザインナイフを用いて平坦に仕上げていきます.なお,一部の線路脇のアクセサリはプラスターを流し込む前にその土台の部分をベースに固定しておきますが,これらについてはアクセサリの項目での説明とします.プラスターが乾燥したらブラウン系の油絵具をタミヤのエナメル塗料用の溶剤で溶いて塗装し,乾燥後にTomixのブラウンのから^パウダーを散布しました.その後線路脇の部分にKATOのユニトラックタイプのバラストを散布し,固着後バラストの散布を行いました.なお,上の図に示すようにバラストの散布幅は約50㎜としました.

なお,上に掲載した写真はバラスト散布が終わった時点の写真であり,まだ細部の仕上げは行なっておりません.greeningの程度についてはまだ検討している段階です.

なお,分岐器の可動部にはバラスト散布はできないため今までのレイアウトではベース(今回の場合は下に敷いたコルクの表面)をバラストと同じ色に塗装して目立たなくするのですが今回はそれを忘れたため稼働部の下にコルクの表面が露出しています.特にMärklinの分岐器はスプリングポイント機能を持たせるため枕木の下に樹脂の弾性も利用したリンクが通っていますので非常にデリケートで後加工が困難です.また一部に使用した旧製品はトングレールが可動式になっておりバラストが散布できない範囲が広くなっておりコルクの色が目立ちます.現在対策を考えておりその一つの候補としては切り替えに支障のない枕木の間に着色したスポンジを接着し,コルクの表面を目立たなくするという対策を考えています.ただ失敗すると取り返しのつかないことになるため今は検討段階です.良好な結果が出たらまた紹介したいと思います.


以上で線路周りとシーナリーの説明を終わります.最後までお読みいただきあいがとうございました.次回は建造物の紹介を予定しています.

